社会保障審議会障害者部会(第50回)資料


1枚目の写真では、障害者福祉サービスの「1人あたりの給付費」が紹介され、「重度訪問介護」と「重度包括支援」が突出しているような印象のグラフ。幸い、利用者人数も公開されているので、総額と全体に占める割合を算出してみました。



重度訪問介護が全体に占める割合は、0.02%、重度訪問介護が占める割合は3.74%。合わせても3.75%。これはずいぶんと印象が変わります。

重度訪問介護と重度包括支援を利用されているのは、ALSや全身性障害の方で、24時間の介助が必要な方です。左のグラフだけでは、まるで重度包括支援や重度訪問介護にたくさんの予算を使いすぎ、という印象を与えるように思います。

現金が給付されるわけでもないのに、一人がいくら使ったか、ということに意味はありません。

注目すべきは、在宅系/施設系/相談系とサービスを区分したときの予算の偏り。
在宅系が13.65%、施設系が86%、相談系に至っては0.34%。

支援費が始まったときよりも施設の割合が増えています。(在宅24%:施設76%)
あまりにも偏ったこの数字、施設から在宅へ、という流れは予算からは全く進んでいないことがわかります。

お金をかけて施設を作るよりも、一人一人につくパーソナルアシスタンスしかない、と私は常々主張しています。この数字や資料を見て、ますますその思いを強くしました。